血統の見方入門|父・母父だけでもわかる予想のヒント

血統の見方入門|父・母父だけでもわかる予想のヒント 初心者コラム
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七海奏です。今日はステージではなく、血統表の前に立たせていただきますね。血統表を開いた瞬間、聞き慣れない馬名がずらりと並んでいて、思わず固まってしまった――そんな経験はありませんか。大丈夫です。覚えることは驚くほど少なくて済みますから、順を追ってご案内していきましょう。

この記事でわかること(TL;DR)

  • 血統表でまず見るべきは「父馬」と「母父」の2つだけで十分ということ
  • 父馬(種牡馬)と母父(ぼふ)、それぞれの役割の違い
  • 父馬・母父から距離適性や芝・ダート適性の傾向を掴む方法
  • 血統だけに頼らず、他の予想材料と組み合わせる大切さ

血統とは何か?初心者はまず何を見ればいい?

血統とは、その馬の父・母・母父といった家系図のことです。そして初心者の方は、血統表に並ぶ情報の中から「父馬」と「母父」の2つの名前にだけ絞って見れば十分です。

血統表には父方・母方それぞれの祖父母、さらにその上の世代まで並んでいることがあり、全部を追いかけようとすると誰でも息切れしてしまいます。ですが、その馬の特徴を大きく左右するのは主に父馬と母父の2つですから、まずはこの2つの名前を覚えるところからで問題ありません。次の見出しから、それぞれを一つずつ整理していきますね。

父馬(種牡馬)とは?予想にどう活かす?

父馬(種牡馬)とは、その馬の父親にあたる馬のことです。競走馬として現役を退いた後、繁殖用として次の世代を残す立場になった牡馬(オス馬)を「種牡馬」と呼びます。JRA公式サイト「競馬用語辞典(種牡馬)」でも、種牡馬は「父馬のことで、より速く、強い馬を作り出すために競走成績のすぐれた馬、血統のよい馬が選定される」と説明されています。

父馬の特徴や得意なレースの傾向は、その子(産駒=ある父馬・母馬を持つ子馬たちの総称)にも受け継がれやすい傾向があるとされ、能力の土台となりやすい存在といえるでしょう。もちろん個体差はありますので、断定はできませんが、まず父馬の名前を確認する習慣をつけておくと、レースを見る楽しみが一つ増えますよ。

母父(ぼふ)とは?なぜ父と同じくらい重要と言われるの?

母父(ぼふ)とは、母馬の父親にあたる馬のことです。母(繁殖牝馬として次世代を残す立場になった牝馬)の、さらに父にあたる馬、という意味ですね。umawiki「競馬の母父(母の父)とは?」によれば、読み方は「ぼふ」「ははちち」「ははのちち」の3通りが使われており、どれか一つだけが正解というわけではないそうです。

英語ではBMS(ブルードメアサイアー/Broodmare Sire)と表記されます。同サイトによれば、競馬新聞や出馬表(レース当日に発表される、出走する馬の一覧表)でも「母父」という表記でほぼ統一されているとのことです。父馬が能力の土台を作るとすれば、母父はそこに距離適性や馬場適性という“味付け”を加える存在、とイメージしていただくと整理しやすいでしょう。

父馬と母父、初心者はどちらを先に見ればいい?

血統表を見るときは、まず父馬を確認し、その次に母父(母の父)に目を向ける、という順番で見ていくと迷いにくいでしょう。JRA-VAN「競馬における血統の重要性」でも父・母・系統から馬の特徴を推測する考え方が紹介されており、父馬と母父の組み合わせ(ニックス)に注目する見方はJRA-VAN「狙う価値の高い『父』と『母の父』の組み合わせをチェック!」でも解説されています。

出馬表や血統表では、次の順番で確認するのがおすすめです。

  1. 馬名のすぐ近く、あるいは血統表の一番上の段にある「父」を確認する
  2. その下の段、母馬の名前とセットで書かれている「母の父」(=母父)を確認する
  3. 父馬と母父、両方の名前から得意な距離やコースの傾向を思い浮かべてみる

この2つさえ押さえれば、血統表の中で判断に迷う情報を無理に追いかける必要はありません。流れを乱す存在は外しましょう、と申し上げたいくらい、まずはシンプルに絞り込むことが大切ですね。

父馬・母父から何がわかる?距離適性・芝ダート適性の傾向

父馬・母父の名前からは、その馬が得意にしやすい距離やコース(芝かダートか)の傾向をざっくり掴むことができます。あくまで傾向であり、個々の産駒すべてに当てはまるわけではない、という前提でご覧くださいね。

データを一つ紹介すると、ドンナの競馬ブログ「短距離戦で強い血統は?」では、芝の短距離戦で勝率が高い種牡馬としてロードカナロア・モーリス・ミッキーアイルなど、ダートの短距離戦で勝率が高い種牡馬としてヘニーヒューズ・シニスターミニスター・ドレフォンなどが挙げられています。あくまで統計的な傾向であり、同じ父馬の産駒がすべて短距離向きというわけではありませんが、出走馬の父馬を見たときの一つの判断材料にはなりそうです。

また、ディープインパクト産駒は芝1600〜2400m前後、なかでも1600〜2000m前後で特に高い勝率を残す傾向があるとされています(navi-keiba「ディープインパクト産駒の特徴」KEIBA TIMES「ディープインパクト産駒の特徴は?」)。一方でキングカメハメハ産駒は、芝・ダート、根幹距離(1200・1600・2000・2400m)を問わず幅広く活躍馬を出しやすい傾向があるとされ(navi-keiba「キングカメハメハ産駒の特徴」KEIBA TIMES「キングカメハメハ産駒の特徴は?」)、ただしどちらの産駒も2500m前後を超える長距離戦はやや苦手とする傾向がある点には注意が必要です。こうした傾向を知っておくだけでも、出走馬を眺めたときの「この馬は距離が合いそうかな」という予測の手がかりになるでしょう。

血統だけで馬券を選んでいい?注意したいこと

血統は予想材料の一つであり、それだけに頼って馬券を選ぶことはおすすめしません。レースの展開や馬体重の増減、馬場状態など、他の要素と組み合わせて初めて、判断の精度が上がっていくものです。

血統という一つの流れだけを見て決めつけるのではなく、複数の情報を重ねたうえで、勝ち筋を演出するなら…ここですね、という判断にたどり着いていただければと思います。血統がどれほど魅力的な材料でも、的中を保証するものではありませんし、馬券の購入は20歳以上の方がご自身の判断と責任で行うものです。無理のない範囲で、楽しみながら取り入れてくださいね。

よくある質問

血統表を全部覚えないと予想できませんか?

覚える必要はありません。初心者はまず父馬と母父の2つの名前だけ意識すれば十分です。この2つに絞るだけでも、血統表を眺めるハードルはぐっと下がるでしょう。

父馬と母父、どちらが重要ですか?

優劣というより役割が違います。まず父馬で能力の土台を、次に母父で距離適性や馬場適性の“味付け”を確認するのが基本的な順番です。

母父(ぼふ)は何と読みますか?

読み方は「ぼふ」「ははちち」「ははのちち」など複数あり、どれか一つだけが正解というわけではありません。英語ではBMS(ブルードメアサイアー)とも表記されます。

血統だけで馬券は当たりますか?

血統は傾向を掴む手がかりの一つであり、それだけで結果を保証するものではありません。展開や馬場状態など他の要素と合わせて考えるのがおすすめです。

まとめ

血統表は情報量が多く見えますが、初心者の方が見るべきものは「父馬」と「母父」の2つだけで十分です。父馬が能力の土台を、母父が距離適性や馬場適性という味付けを担っている、とイメージしていただければ、血統表を開くことがそれほど怖くなくなるはずです。

父馬・母父の見方に慣れてきたら、次はレース当日の出馬表で、実際にご自身の推し馬の父馬・母父をチェックしてみましょう。名前を確認するだけの小さな一歩ですが、そこからレースを眺める景色がきっと変わってくるはずですよ。

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